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室温と睡眠の深さとの関係

眠りの質は、環境温(室温)から影響を受けています。何度ならよく眠れるのか、実験結果があります。

Kreider MB, Lampietro PF : Oxigen consumption and body temperature during sleep in cold environments. J. app1, Physiol. 14 : 765-767, 1959 という研究によると、

環境温度によって、睡眠パターンが変わることが報告されています。

(注)ここでの環境温は、実験室で布団などを使用していない人体着衣の周りの温度

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室温 摂氏29度(中間)と21度(寒冷)で睡眠パターンを比較すると、寒冷温度の方が、①深い眠りの期間は短い、②浅い眠りや覚醒の期間が長い、③レム期が短いという結果になりました。29度(中間温度)よりも高い温度で熱暑環境を作り実験した結果でも、21度の寒冷室で眠ったのと同じ傾向が見られました。中間温度である29度では、深い眠りが長く、さらに、自律神経調節中枢の休息できるレム睡眠の期間が長くなりました。この結果、29度という中間温度は、心身の回復に最も効果的な条件と言えるだろうと、この研究は結論づけています。