『あらゆる症状に対応 基本「良導絡」治療』中根敏得(医師・医学博士)現代書林の著書を紹介

 良導絡自律神経治療というのは、昭和25年前後に京都大学生理学教室で中谷義雄先生が創始された、比較的新しい鍼灸の方法であることは当院のホームページや学会誌など各方面で紹介されています。良導絡治療は鍼灸でなく医学生理学分野の研究からスタートしたため、現在でも学会の研究者には医師が多く在籍されています。一般に医師は薬剤の処方や手術などで治療に当たるわけですが、電気鍼の効果をよく知る医師たちは、良導絡の針治療も一つのツールとしてご利用になっていると聞きます。

 では、良導絡自律神経治療をどのように医療現場で使用されて、どのような効果を上げているのでしょうか?

 上記表題の『あらゆる症状に対応 基本「良導絡」治療』という中根先生の著書は、比較的誰でもわかりやすく書かれているので、ご紹介しておきます。

 中根先生は、(2010年執筆時点)札幌良導絡医学研究所所長、医学博士、中根敏得リハビリテーション内科・小児科医院院長です。代替医療や伝統医療にも精通されておられます。

 この著書の中には、良導絡の歴史、良導絡自律神経調整法で使用される良導点、数字の意味や自律神経の調整についてわかりやすく解説されています。

 その上で、どのような症例に治療をして効果を上げられたのかも掲載されています。

・難聴(突発性難聴)・耳鳴り・めまい・メニエール・アレルギー性鼻炎・近視(仮性近視)・色盲などの色覚異常・気管支炎・気管支喘息・小児領域の治療・胃潰瘍・便秘・下痢・慢性肝炎その他の肝臓病・糖尿病・狭心症・心筋梗塞・高血圧・パーキンソン病・顔面神経麻痺・橈骨神経麻痺・痙攣発作・脳卒中後遺症・三叉神経痛・うつ病・躁鬱病・神経症・自律神経失調症・不眠症・頭痛・月経異常・月経痛・更年期障害・不整出血・不妊・尋常性乾癬・帯状疱疹・腰痛・ぎっくり腰・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・肩こり・五十肩・ムチウチ損傷・慢性関節リウマチ・変形性ひざ関節症・骨折など

 

上記疾患に関して、良導絡自律神経調整法の鍼灸治療が使われた報告が記載されています。ご興味がある方は、ぜひ本書を参考になさってください。